2024/02/2

『Romeo OR Juliet』

ニブロールは矢内原美邦を中心としたアーティスト集団。綺麗に揃って動く「いわゆるダンス」的な物ではなく、つねに表現のマージナルな可能性に立って作品を創り続けてきた。矢内原は日本で最も有名な戯曲賞も受賞しており、本作でも随所に演劇的要素がある。高橋啓祐の映像とスカンクの音楽は、舞台を彩る以上に作品コンセプトを具現化して作品の強度を高めている。
タイトルが特徴的なのはロミオとジュリエットを「OR」でつないでいる点だ。
冒頭はシャツやコートを着た男女のダンサー達の下半身は黒い短パンのまま、つまり「スカートとズボン」という男女のジェンダーの象徴を外したところから始まる。
ここで描かれるのは様々な境界線である。人や世界を分かつ線。
愛し合うのはロミオとジュリエット(男女のカップル)だけとは限らない。ロミオ(男)あるいは(OR)ジュリエット(女)と恋をしてもいい。そこに境界線はないのである。

2008年
世田谷パブリックシアター

製作(オンライン配信):国際交流基金 (JF) (https://www.jpf.go.jp/)
製作協力:EPAD実行委員会(https://epad.terrada.co.jp/)

<公演情報>
振付家:矢内原美邦
出演者:たかぎまゆ、陽茂弥、黒田杏菜、原田悠、福島彩子、ミウミウ、高橋幸平、木村美那子、藤原治、竹田靖
音楽:スカンク
美術:久野啓太郎
映像:高橋啓祐
照明:森規幸
ヘアメイク:須田理恵
制作:precog
主催:ニブロール (https://www.nibroll.com/)
助成:芸術文化振興基金、東京都芸術文化発信事業助成
協賛:株式会社ヤエザワ、株式会社タナカアンドカンパニー
提携:世田谷パブリックシアター
特別協力:急な坂スタジオ

<オンライン字幕>
簡体字字幕翻訳:呉珍珍
繁体字字幕翻訳:新田幸生
英語字幕翻訳:デイビッド・マクマーン
フランス語字幕翻訳:藤本さとこ
ロシア語字幕翻訳:イブラヒム・インガ
スペイン語字幕翻訳:ホセ・アントニオ・アンブリス

<広報文>
乗越たかお(日本語) デイビッド・マクマーン(英語)