2026/01/30

『ヨブ呼んでるよ -Hey God, Job’s calling you!-』

2007年に劇作家、演出家の西尾佳織が設立した「鳥公園」。2017年初演の代表作『ヨブ呼んでるよ』は、第62回岸田國士戯曲賞最終候補作品。信仰心が篤い義人ヨブを襲う苦難を描いた旧約聖書『ヨブ記』を、現代日本の物語として再解釈した。リクリエイション版の本作は、三浦雨林が演出。
主人公の希帆はシングルマザーの風俗嬢。客から受けた傷が元で精神を病み、育児放棄し、酒浸りで引きこもっている。彼女の元に、兄、大家、兄の弟分のチンピラが代わる代わる訪れては大量の「正しい」言葉を浴びせかける。自分の受難を神に訴える言葉を持っていたヨブとは異なり、希帆に一方的に向けられるのは、相手を精神的に支配し、自分の優位性を感じるための独善的な言葉だ。
一方、希帆は子どもの頃から夢の中で、「たかをちゃん」と名乗る中年男性とよく出会っていた。彼は年を取らない子どものようで、現実逃避の夢の中で希帆は楽しく過ごせた。だが、ある日彼は「自分は大田区に住む56才で、30年間家の外に出ていない」と語り出し、彼の記憶とともに、希帆自身の幼少期の性的虐待のトラウマもあふれ出す。夢と現実の境界が希薄化した世界を通して、世界の歪さそのものが静かに描かれる。

2023
八王子市芸術文化会館いちょうホール

製作(オンライン配信):国際交流基金 (JF) (https://www.jpf.go.jp/)
製作協力:一般社団法人EPAD (https://epad.jp)

<公演情報>
出演=原田 つむぎ(東京デスロック/ヌトミック)、秋場 清之(情熱のフラミンゴ)、杉山 賢(隣屋)、能島 瑞穂((株)エクリュ/青年団)、黒川 武彦(モメラス)、恒吉 泰侑
脚本=西尾 佳織(鳥公園)
演出=三浦 雨林(隣屋)
音楽=恒吉 泰侑、三浦 雨林(隣屋)
舞台美術=北林 みなみ、中村 友美
照明=中山 奈美
音響=櫻内 憧海(青年団・お布団)
衣装=永瀬 泰生(隣屋)
舞台監督=鐘築 隼
企画・制作=鳥公園

<オンライン字幕>
本映像の多言語字幕は一般社団法人EPADが2025年度に文化庁文化芸術振興費補助金(文化庁 人材育成・収益化に向けた舞台芸術デジタルアーカイブ化推進支援事業)の助成を受けた事業の一環として作成されました。

簡体字字幕翻訳:呉珍珍
繁体字字幕翻訳:妥当解釈
英語字幕翻訳:山縣美礼
スペイン語字幕翻訳:富士迦楼羅

<広報文>
高嶋慈

<カンパニーウェブサイト>
https://bird-park.com/