『Matou』
三東はときに「怪物的なダンサー」と称される。繊細にして強靭。細胞の一つひとつを意識的に使った完璧な身体コントロールをもちながら、絶えずそれを凌駕する熱量のエネルギーがあふれ出してくるのだ。舞踏とは違うが、三東もまた重力を自らの力として踊るタイプのダンサーである。およそ通常の生物とは作動原理が違う。まるで体内に他の生き物が何匹も巣くっているような、予想のつかない動きの連続で、目を離すことができない。
タイトルの「Matou」は、日本語の発音では様々な意味がある。「着用する」「絶えずそばに置く」「からみつく」などなど。三東自身は「人生を全う(まっとう)するために、踊り続けることを運命づけられた作品」とも言っている。たしかに2015年に初演されて以来、この作品は世界各国で上演され、数々の賞を獲得してきた。そのたびに深まり、幾度も観客を魅了してきたのである。
そこに物語はない。だが三東の身体には、どの瞬間にも止まることのないドラマが起こっているのだ。
2021
川崎市アートセンター アルテリオ小劇場
製作(オンライン配信):国際交流基金 (JF) (https://www.jpf.go.jp/)
製作協力:EPAD実行委員会(https://epad.terrada.co.jp/)
<公演情報>
演出・振付・出演:三東瑠璃
音楽:熊地勇太
衣裳:稲村朋子
照明:櫛田晃代
音響プラン:牛川紀政
音響オペレーション:大園康司
舞台監督:筒井昭善
映像収録・編集・監督:城戸晃一
宣伝美術:GOAT
広報:西原 栄
制作:橋本玲奈、斉藤稚紗冬、後藤かおり
企画・製作:Co.Ruri Mito、城戸晃一
主催:Co.Ruri Mito
助成:公益財団法人セゾン文化財団、文化庁「ARTS for the Futurre!事業」
<オンライン字幕>
簡体字字幕翻訳:劉五月
繁体字字幕翻訳:詹慕如
英語字幕翻訳:ゲーリー・パールマン
フランス語字幕翻訳:メリル・ デヴォー
ロシア語字幕翻訳:インガ・イブラヒム
スペイン語字幕翻訳:ダビ・タランコ
<広報文>
乗越たかお
配信終了日:2023年2月19日