『元禄風花見踊/春興鏡獅子』
一曲目の立唄 杵屋利光(きねやとしみつ)は、演奏会、舞踊公演、歌舞伎、放送等に多数出演。立三味線 杵屋巳太郎(きねやみたろう)は、尾上菊五郎劇団音楽部部長として、歌舞伎の発展に寄与している。囃子 望月晴美(もちづきはるみ)は祖母、母ともに望月流女性囃子方として活躍。それぞれ活躍する三者による華やかな一曲となった。
二曲目の立唄 杵屋東成(きねやとうせい)は、歌舞伎所作舞踊の立唄を勤める。立三味線 杵屋勝国(きねやかつくに)は、2019年人間国宝。囃子 堅田喜三久(かただきさく)は、1999年人間国宝。邦楽界の重鎮らによる圧巻の演奏である。
明治時代に入り、長唄では三世杵屋正治(次)郎(きねやしょうじろう)が活躍。作曲・編曲の天才で数々の名作を作曲、ほかに「娘道成寺」の〈チンチリレンの合方〉や「鷺娘」の編曲でも知られている。三世杵屋正治郎作曲から二曲お届けする。
「元禄風花見踊」は、竹柴瓢助作詞、明治11年(1878)東京新富座の開場式で初演された。元禄風とあるように元禄時代(1688~1704)の上野の山の花見を題材とした華やかな曲である。
「春興鏡獅子」は、明治26年(1893)初演。福地桜痴作詞。正月六日に鏡餅を曳いて歩く「お鏡曳き」の行事を、将軍の所望で小姓の弥生が先導し、獅子頭を持って「石橋」の獅子を踊るという設定。そこから、題名も「鏡獅子」となった。
公益財団法人日本製鉄文化財団
日本製鉄文化財団は、紀尾井ホールを拠点に音楽分野(洋楽および邦楽)における音楽家の育成、演奏会等の開催、優れた音楽活動に対する支援を目的として1994年に設立されました。クラシックコンサートホール(紀尾井ホール800席)、日本の伝統音楽専用ホール(紀尾井小ホール250席)において、当財団はホール専属のオーケストラである紀尾井ホール室内管弦楽団の運営を始め、クラシック音楽、日本の伝統音楽公演の企画・制作等を行っています。これらを通じて我が国の音楽文化のさらなる発展に寄与することを目指しています。
2018
紀尾井小ホール
製作(オンライン配信):国際交流基金 (JF) (https://www.jpf.go.jp/)
製作協力:EPAD実行委員会(https://epad.terrada.co.jp/)
<公演情報>
「元禄風花見踊」(1878年)
唄:杵屋利光
唄:杵屋巳之助
唄:杵屋佐喜
唄:杵屋勝英治
三味線:杵屋巳太郎
三味線:柏要二郎
三味線:杵屋巳佐
三味線:杵屋巳千雄
小鼓:望月晴美
小鼓:梅屋右妃
太鼓:梅屋巴
大皷:堅田喜三代
笛:鳳聲千晴
「春興鏡獅子」
唄:杵屋東成
唄:杵屋利光
唄:杵屋巳之助
唄:杵屋利次郎
三味線:杵屋勝国
三味線:杵屋勝松
三味線:杵屋勝正雄
三味線:杵屋勝国毅
小鼓:堅田喜三久
小鼓:藤舎呂裕
太鼓:堅田新十郎
大皷:藤舎呂秀
笛:鳳声晴久
主催:公益財団法人日本製鉄文化財団
<オンライン字幕>
簡体字字幕翻訳:林舒
繁体字字幕翻訳:詹慕如
英語字幕翻訳:上地呂敏
フランス語字幕翻訳:パトリック・ドゥヴォス
ロシア語字幕翻訳:エカテリーナ・タラソヴァ
スペイン語字幕翻訳:ダビ・タランコ