『楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~』
楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~
『楽屋』は清水邦夫氏の代表作で、日本で最も多く上演されている戯曲といわれる。チェーホフの『かもめ』や『三人姉妹』、シェイクスピアの『マクベス』、三好十郎の『斬られの仙太』などの戯曲をはじめ、さまざまな文学作品の言葉がふんだんに引用されている。登場人物は『かもめ』のニーナ役の女優と、その上演中の楽屋に住み着く女優だった幽霊の4人。名セリフの引用は、名作へのオマージュであるとともに、女優たちの腕くらべの様を呈し、演じ手や見る者を惹きつけて止まない。役に固執する女優たちの姿は、なぜ演じるのか、なぜ生きるのかという作者の問いかけでもあろう。本映像は、蜷川幸雄の演出助手を務めていた演出の大河内直子とプロデューサーの田窪桜子による演劇ユニット、unratoの企画の公演。バックグラウンドの異なる女優たちの競演が見どころのひとつだ。
清水邦夫(しみず くにお)
劇作家、作家、演出家。1936年11月17日-2021年4月15日没。早稲田大学文学部卒業。美術科から演劇科へ転科した1958年、処女戯曲「署名人」(初演1960年)がテアトロ戯曲賞と早稲田演劇賞を受賞。卒業後、岩波映画製作所に入り、退社までの5年間、映画のシナリオを手がける。 1972年、蜷川幸雄らと櫻社を結成。1974年には「ぼくらが非情の大河をくだる時」で第18回岸田國士戯曲賞受賞。同年櫻社解散。1976年、松本典子らと演劇企画グループ木冬社を結成(現、演劇企画木冬社)。第1回公演の「夜よ おれを叫びと逆毛で充す青春の夜よ」で第11回紀伊国屋演劇賞個人賞受賞。以降、「わが魂は輝く水なり」で泉鏡花賞、「エレジー」で第35回読売文学賞戯曲賞(1983年)、「悪童日記」「わが夢にみた青春の友」で第29回紀伊国屋演劇賞団体賞(1994年)など、受賞多数。2002年、紫綬褒章。
2021
赤坂RED/THEATER
製作(オンライン配信):国際交流基金 (JF) (https://www.jpf.go.jp/)
製作協力:EPAD実行委員会(https://epad.terrada.co.jp/)
<公演情報>
出演:保坂知寿、大空ゆうひ、笠松はる、磯田美絵
作:清水邦夫
演出:大河内直子
音楽:三枝伸太郎
美術:石原敬
照明:大島祐夫
音響:早川毅
衣裳:小林巨和
擬闘:栗原直樹
所作指導:藤間貴雅
ヘアメイク:国府田圭
演出助手:石塚貴恵
舞台監督:齋藤英明、伊藤春樹
小鼓:田中傳左衛門
大鼓:田中源一郎
映像収録・編集:彩高堂
映像ディレクター:高濱彩子
宣伝美術:吉田電話
WEB:小林タクシー
制作:鉾木章浩
プロデューサー:田窪桜子
企画・製作:unrato、アイオーン
主催:アイオーン
<オンライン字幕>
簡体字字幕翻訳:呉珍珍
繁体字字幕翻訳:李冠婕
英語字幕翻訳:ゲーリー・パールマン
フランス語字幕翻訳:コリーヌ・アトラン
ロシア語字幕翻訳:インガ・イブラヒム
スペイン語字幕翻訳:ホセ・アントニオ・アンブリス
<広報文>
米屋尚子