『TWO – in transit Hara Museum』
この作品の主人公は、原美術館そのものである。
1938年に建設された私邸が私立の現代美術館として1979年に開館した。渡辺仁の手になる設計は、アール・デコが香るモダニズム建築の傑作とされる。本作の冒頭に出てくる、宇宙船の内部のような空間など、建物そのものが美術品だといえる。小ぶりな前庭は多くのダンサーからも愛され、数々のパフォーマンスが行われた。しかし残念ながら老朽化により閉館が決定。多くのアーティストが別れを惜しむパフォーマンスを行った。
コンセプト・映像は向井山朋子とレニエ・ファン・ブルムレン。出演は向井山と森山未來である。向井山はオランダを拠点にするピアニストだが、自身も演出家・美術家・パフォーマーだ。森山は役者・ダンサーとして世界的に様々なアーティストと協働している。共に強力な存在感を示す二人に対し、映像の中の原美術館は共鳴し、踊っている。
本作は2020年に撮影され、同館が閉館される2021年1月11日までの10日間配信された。
2021
原美術館 (Hara X)
製作(オンライン配信):国際交流基金 (JF) (https://www.jpf.go.jp/)
製作協力:EPAD実行委員会(https://epad.terrada.co.jp/)
<公演情報>
コンセプト / 映像:向井山朋子、レニエ・ファン・ブルムレン
出演者:向井山朋子、森山未來
撮影:レニエ・ファン・ブルムレン
技術監督:遠藤豊
カメラアシスタント:丹澤由棋、三塚比呂
照明:田代弘明、篠原由樹、原裕太
サウンドエンジニア:稲荷森健、大林元、堤田祐史
機材手配:黒川貴
ポストプロダクションアシスタント:レニエ・ザウテンダイク
使用楽器:Shigeru Kawai グランドピアノ SK-5L ほか
衣装協力:Yohji Yamamoto
グラフィックデザイン:シモ・ツェ
広報:ウィレム・シェンク
プロダクションマネージャー:上原聴子、眞鍋弥生
主催:一般社団法人マルタス、 向井山朋子ファンデーション
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京、オランダ舞台芸術財団
協力:原美術館 (Hara X)、駐日オランダ王国大使館、株式会社河合楽器製作所、LUFTZUG、八戸ポータルミュージアム はっち
Special thanks to:小林裕幸、株式会社アールエイジ
<広報文>
乗越たかお
配信終了日:2023年10月19日